アタシのこと、スキ?
「いつもはこんなんじゃねぇよ。

超度胸あるし、朝迎えに行かねーと学校来ねぇし」

「迎えに来るのは海のほうでしょ!」

「でも朝電話しねぇと起きねぇじゃん」

「・・・・・」

海を軽く睨む。

「・・・海のバカ」

「今から練習すっか」

顔が熱くなるのがわかった。

練習って・・・

海のバカ!!

目の前に礼真さんいるじゃん。

「赤くなってやんの」

「海のせい」

「仲いいね。

よかったね海。こんな子が彼女になってくれて。

奇跡だよ」

兄貴が言う“奇跡”には、二つの意味がある。

一つは、こんないい子が彼女なんて奇跡だよ。

もう一つは、あれからまた出会うなんて奇跡だよ。

この二つがある。

「おぅ。奇跡だな」

海は、そう言った。



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