また、いつか…
突然の想い

初めて




「まいちゃんって好きな人いるの~??」

それを言ったのは、ちはる。
周りはこんな話題で盛り上がっている。
中学生なんてこんなもんだ。
もちろん、「いないよ~。」と返す。
いるわけもない。

まあ多少、気になった人はいたけれど、『好き』まではいかなかった。
ただかっこいいなあ~ぐらいで。
彼氏は欲しいとは思っていたけれど、こんなウチにできるわけがない。

そんなウチに対して、ちはるは違った。
彼氏もいたし、恋に関しては先輩みたいな人。
アドバイスはすごいし、自分の恋も順調にいっている。
別れたとしても、少し経てば彼氏という存在ができていた。
そんなちはるが羨ましかった。


―まい
これがウチの名前。
特に名前に由来などはない。
お父さんが考えた名前って聞いた。
深い意味もない、ただの名前…。

恋も、深い意味のないただの恋…なのかな??

中学2年生の自分が、そんなことを知るわけもなかった。
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