危険なヒーロー
・・・・・・・・。


って、ちがう!!何、今の自分。キモい!!
なんで、いきなり
ときめいてんの!!

ここは、ビシッと断ろう。

あたしは、しっかり目を見て
言った



「あの、ゴメンナサイ。
あなたとは、・・・・付き合えません」

い、言っちゃった。怒ってないかな。

でも、返ってきた言葉は、


「そう、わっかた。
  迷惑かけたね・・・。」

の一言だけ。

・・・それだけ?
なんか、
寂しい。
なんで寂しいの?

不良と付き合わなくて
すんだんだよ?

なのに、
何が寂しいの・・・・・・・?


黒龍 彰悟は、
「またね」とだけ言い
背中を向けて、あるきだした。
あたしは、
その後ろ姿が見えなくなるまで
みつめていた。
そして、その背中に向かって
つぶやいた
「助けてくれて、ありがと・・・」

不良なのに、助けてくれた。
不良なのに、

不良・・・・


「なに、ときめいてんだ。あたし」


「一目惚れした」
そう言ったときのあの人の顔を見たとき、
すごくドキドキした。

きれいだった。

ねえ、
黒龍 彰悟
あなた間違ってるよ

なんで
あたしなんかに
一目惚れしたの・・・・・?











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