ヘタレ船長と二人の女海賊
倒したり、取り押さえたりしたガレオン船の乗組員は、全員船から放り出す。

怪我はさせているものの、命を奪っていないだけマシだろう。

「悪く思うなよ。俺達ゃ海賊なもんでな」

船上からニッと笑いかけながら、俺はガレオン船の乗組員達に告げた。

「ラカム!準備できたわよ!」

船室からメアリが呼びかけてくる。

「よし!」

俺は大きく腕を振り上げた。

「錨揚げろ!出航だ!」

合図と共に、ガレオン船はゆっくりと岸から離れ始める。

文句無しの大成功。

ラカム海賊団は、ガレオン船の強奪に成功したのだ。

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