ヘタレ船長と二人の女海賊
完全にニュープロビデンス港を離れ、沖合いに出た所で、俺達は船内の積み荷を確認する。

案の定、目を見張るほどの金品の数々。

海賊専門の業者に売りさばけば、100万ポンドにはなろうかという品々。

思わず涎ものだった。

「これだから海賊は…やめらんねぇぜぇっ!」

早速積んであった食料と酒で、強奪成功祝いの宴が始まった。

今回の強奪成功の立役者、メアリが上機嫌で酒を飲み、歌い、踊る。

そんな中。

「ラカム~♪」

いい具合に出来上がったアンが俺に抱きつき。

「あんた最高の海賊よっ!」

頬に熱烈な口付けをした。


< 119 / 161 >

この作品をシェア

pagetop