ヘタレ船長と二人の女海賊
俺達男の船員が船倉に逃げ込んだっていうのに、アンとメアリはたった二人で、海兵数十人と大立ち回りを演じていた。

ピストルで撃ち抜き、カットラスで斬りつけ、いつか俺達の助太刀か来ると信じて戦い続けている。

その強さは、目を見張るものだった。

屈強なる海兵達が舌を巻くほど、女海賊二人は激しい抵抗を見せた。

その光景に業を煮やしたのだろうか。

「どけ、情けない奴らだ!」

一人の男が前に出た。

< 137 / 161 >

この作品をシェア

pagetop