ヘタレ船長と二人の女海賊
やがて海兵達が完全にガレオン船を制圧する。

俺達が逃げ込んだ船倉も強引に抉じ開けられ、ラカム一味は一人残らずジョナサン・バレット船長率いる海兵隊に捕縛された。

「フン…」

甲板に引きずり出された俺を、バレットが見据える。

「こいつがバハマ近海を震撼させたという『キャラコ・ジャック』か…どれほど凶悪な海賊かと思っていたら…」

興味を失ったように、彼は背を向けた。

「女二人の背中に隠れるような、ただの腰抜けか…」

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