ヘタレ船長と二人の女海賊
なんて俺がどんなに言い訳したとこで、もう船員達の目は期待と羨望の眼差しだ。

顔にはしっかり『いよっ!ラカム船長!』なんて書いてありやがる。

ま、俺もお調子者だ。

こういう目立つのは嫌いじゃあない。

「んじゃ…まぁ…」

キャラコの帽子を被り直し、俺は酒樽の上に立つ。

「そこまで言うんなら…野郎ども!」

精一杯声を張り上げ、俺は檄を飛ばす!

「この新船長、ジョン・ラカム様についてきやがれ!」

「よしきた船長ぉおぉぉおっ!!!!」

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