ヘタレ船長と二人の女海賊
ロジャーズは元々俺達と同じ海賊でありながら、メキシコ、バハ・カリフォルニア・スル州サンルーカス岬周辺で活動した時に書いた報告が、岬周辺のネイティブアメリカンに関する民族学的に重要な資料となったってんで、1718年2月6日にジョージ1世によってバハマ総督に任命された。

彼はバハマの海賊を殺し、また追放し、エドワード・ティーチ(黒髭)を海賊共和国の行政長官の座から引きずりおろすなど、カリブの海賊抑圧に大きな役割を果たした。

1717年に知事になってからの彼は、海賊の多くに恩赦を与えた一方で、悪名高く強力な海賊に対しては恩赦を与えず、捕らえて殺した。

まぁ要するに、元海賊の癖に掌返して俺達の敵に回った野郎って事だ。

むかつく奴だが、俺達にとっては一番おっかねぇ存在なのも事実。

奴に目をつけられねぇよう、海賊稼業もあんまり目立つ訳にはいかなかった。



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