ヘタレ船長と二人の女海賊
「よし!」

スループ船に胡坐をかいていた俺は、膝を叩いて立ち上がる。

「……」

嫌な予感がしたのか、沈黙の手下達。

流石は長い付き合いの船員だ。

俺の性格をよくわかっている。

「面舵一杯!バハマ総督府に針路をとれ!」

「そ…総督府?」

船員の一人が青い顔をする。

「ロジャースのとこ行くのか…?何しに…?」

「決まってらぁ」

俺はニッと笑った。

「自首する!」

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