ヘタレ船長と二人の女海賊
何しろ金ならたっぷりある。

この一年の海賊稼業で溜め込んだ金を仲間と均等に分けたとしても、俺は十分に遊んで暮らせるだけの金を持っていた。

海賊稼業はやめちまったが、その間に稼いだ金をロジャースに返すほど、俺も人間が出来ちゃいねぇ。

金は全部使い果たしました、とか嘘八百並べて、アジトに隠しておいたのだ。

海賊辞めたからって、今更真面目に働くような人間でもねぇしな。

俺は毎晩のように酒場に繰り出し、浴びるように飲んでは豪遊を繰り返した。

< 42 / 161 >

この作品をシェア

pagetop