ヘタレ船長と二人の女海賊
「このクソアマ!」

手近にあったテーブルの上の酒瓶を握り締め、男は襲い掛かってくる!

「!」

咄嗟にもう片方の太ももに仕込んであるピストルを抜こうとする女。

この時代のピストルってのは、単発式。

つまり連射ができず、一発撃つ度に弾丸をこめなきゃならねぇ。

だから一発で仕留められなかった時は、何丁ものピストルを持っておく必要があった。

素早くピストルを抜き、構える女。

しかしそれよりも早く。

「!!!!!」

俺が木組みの椅子を持ち上げ、男の頭をぶん殴ってやった。

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