ヘタレ船長と二人の女海賊
舌なめずりしながら、俺は『標的』を品定めする。

船も然程古くなく、規模も大きすぎず小さすぎず。

襲撃するには手頃な帆船だ。

あの大きさなら、船員もそれ程多くはないだろう。

せいぜい15人前後。

こっちの人数と大きくは変わらない。

船を制圧するのにも、そう手間取らないだろう。

「よし、針路を変更だ」

俺は薄笑みを浮かべて船員達に告げた。

「あの船を襲う」

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