ヘタレ船長と二人の女海賊
帆船に乗り移ってから、僅か15分。

それだけの時間で、大型帆船はラカム海賊団に制圧された。

帆船の乗組員達は俺の仲間によって後ろ手に縛られ、帆船の船室の一所に閉じ込められる。

そこまでの段取りが済んだ所で。

「見たか!これがラカム海賊団の実力だ!」

俺はやっと帆船に乗り移った。

それまでずっと、スループ船から事の成り行きを見守っていたのだ。

「今更来たって、おせぇよ!!」

「どんだけ腰抜けだアンタ!!!!」

船員達が口々に喚く。

「あーうるせぇうるせぇ!俺は頭脳労働担当なんだよ!荒事はおめぇらでやれ!」

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