ヘタレ船長と二人の女海賊
軍隊志望だったり、海賊入りするなり戦闘訓練を始めたり、男勝りの戦闘馬鹿だと思っていたが、なかなかどうして。

青年を見るメアリの目は、他の連中を見る目とは違っていた。

なんだ、コイツも一端の女かよ。

アンに負けず劣らずのいい女だしな。

「…なに?」

ニヤニヤしている俺に気づいて、メアリが怪訝な表情をする。

「いんや、別に」

俺はニヤつきを抑えないまま、戦闘訓練の見学を続けるのだった。

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