ヘタレ船長と二人の女海賊
「もうやめだ!俺ぁこんな訓練なんざ、金輪際やらねぇっ!」

憤懣やるかたないといった様子で激昂する一人の船員。

それを。

「まぁまぁ、そんな怒らないで」

青年船員が仲裁に入った。

メアリが目をかけている、あの青年だ。

「メアリさんだって僕らの事を思って稽古をつけてくれてるんですから」

「あぁん!?」

船員は青年を睨みつける。

そして、事もあろうに。

「てめぇ、メアリに気に入られてるからっていい気になってんなよ!」

青年を突き飛ばした!

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