てるてる坊主の恋
<次の日の二人 その2>

「ねぇ」

「…」

「ねーぇー」

「…」

「ねぇってば!」

「うわっ、はいっ!」

「今日ののぞみ、絶対変!」

「へ、変?」

「ずーっとポケーっとしているし、話し掛けても適当な返事しかしないじゃん!」

「そう、かな?」

「そうだよ!」

「そんなことな『あるからね!』

「、っ」

「清水と何かあったんでしょー」

「、な、なんで?!」

「だって清水も今朝からおかしいもん。のぞみの方ちらちら見てるしさー」

「(そうだったんだ…)」

「さぁ、吐け吐け!吐いて楽になっちゃいな!!」

「やっ、ちょっ、まっ」

「なによー、私に話せないって言うの?」

「今度!今度ちゃんと話すから!!」

「えー…」

「ね、約束するから」

「ぬー。仕方ないなぁ、約束ね?」

「うんうん。ちゃんと話す!」


(だから、今はまだ、この幸せに浸らせて)





<あとがき>

二人だけの秘密が、こんなにも愛おしい。



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