遠目の子鬼
3) リズム
「ほぉ、放課後デートの約束かい?」
背後から黒いオーラを感じて引きつった表情のまま僕はその方向に向かってゆっくりと向き直る。そこにはどんよりした英二の表情が有った。
「い、いやその、デ、デートだなんて、そんな…こと」
僕は慌てて弁明したが英二にそれは伝わらなかった様だ。
彼はがっくりとうなだれ、そのまま教室の正面に向き直る。
そして昼休みが終わる迄、その体制を崩す事は無かった。
★
軽快なドラムロールが爽やかな草原に響き渡る。
なっちゃんはちょっとの間に又兵衛と意気投合して異世界での練習に加わった。
又兵衛が、僕に練習を付けてくれるより親切な感じがするのは、僕の偏見だろうか?
「ねぇ、又兵衛、聞いてる?」
背後から黒いオーラを感じて引きつった表情のまま僕はその方向に向かってゆっくりと向き直る。そこにはどんよりした英二の表情が有った。
「い、いやその、デ、デートだなんて、そんな…こと」
僕は慌てて弁明したが英二にそれは伝わらなかった様だ。
彼はがっくりとうなだれ、そのまま教室の正面に向き直る。
そして昼休みが終わる迄、その体制を崩す事は無かった。
★
軽快なドラムロールが爽やかな草原に響き渡る。
なっちゃんはちょっとの間に又兵衛と意気投合して異世界での練習に加わった。
又兵衛が、僕に練習を付けてくれるより親切な感じがするのは、僕の偏見だろうか?
「ねぇ、又兵衛、聞いてる?」