遠目の子鬼
分解した楽器を組みたてながら、僕は英二に答えた。


ちょっとの間の沈黙。その後、英二が、ちょっと歯切れの悪い口調で僕に訪ねてきた。


「なぁ、保孝…」


僕は英二の態度が、ちょっと気に成ったので、楽器を組み立てる作業を一時中断して英二の方に目をやった。


「――ん?何?」


「保孝、おまえ、さっき、公園でなっちゃんと話してただろ…」


僕はごくんと唾を飲み込む。そして、僕も歯切れの悪い口調で英二に答える。


「え、う、うん、まぁ…ね」
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