遠目の子鬼
         ★

家に帰って自分の部屋に戻ると、どっと疲れが襲ってきて僕はベッドにばったりと倒れ込んだ。


なんだか生きる力…全てを使い切った様な気がして体に力が入らなかった。


僕は天井を見詰めながら、さっきのなっちゃんとのやり取りを、もう一度、思い出してみた。


思い出すだけで、心臓が踊る様な感覚が蘇って来る。


…分かって貰えなかった。


正直、ちょっと…いや、かなり残念だ。


聡明ななっちゃんの事だから全てを言わなくても分かってくれるんじゃないかと思ったんだけど、思いは残念ながら、伝わらなかった様だ。


「告白するって…物凄いパワーが居るんだな」
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