遠目の子鬼
「はっきりしなさい、頼りないなぁ」


そう一喝された。


「う、うん…」


僕はそれでも態度をはっきりさせる事は出来なかった。


だって、本当に誤解なんだもの。


態度をはっきりさせろと言われても、困ってしまう。


僕はお姉ちゃんに頬をぐいぐい引っ張られながら、どうしようかと考えた。

         ★

何とかお姉ちゃんから逃げ出すと、僕は自分の部屋に戻り、ベッドにごろんと寝そべった。
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