遠目の子鬼
★
先生の振り下ろす指揮棒に全神経を集中する。
演奏会まで、もう数日。
ホントに切羽詰まった感が全体練習の雰囲気を包む。
皆、ピリピリして居るのが感じ取れたが心地良い緊張感で僕はこの感じが嫌いではなかった。
「あ~ダメダメ、38小節目からはもう少し音を出して。金管だけちょっとやってみてくれるか」
先生が曲を止めて、金管だけ音を出す様に指示を出す。
再び指揮棒が振り下ろされて、金管だけが音を出す。
…なんだかおかしい?
僕が聞いてておかしいんだから、先生の耳には、輪をかけて変に聞こえるんだろうなと思った。
先生の振り下ろす指揮棒に全神経を集中する。
演奏会まで、もう数日。
ホントに切羽詰まった感が全体練習の雰囲気を包む。
皆、ピリピリして居るのが感じ取れたが心地良い緊張感で僕はこの感じが嫌いではなかった。
「あ~ダメダメ、38小節目からはもう少し音を出して。金管だけちょっとやってみてくれるか」
先生が曲を止めて、金管だけ音を出す様に指示を出す。
再び指揮棒が振り下ろされて、金管だけが音を出す。
…なんだかおかしい?
僕が聞いてておかしいんだから、先生の耳には、輪をかけて変に聞こえるんだろうなと思った。