遠目の子鬼
先生の指揮棒が僕の方に振られる。
僕はそれを見て、昨日の又兵衛との練習を思い出しながら楽器に息を吹き込んだ。
先生が「おや」と言う表情を作ると指揮棒を振りながら僕の方をちらっと見る。
そして、にんまりと笑い親指と人差し指で、わっかを作り、僕にOKのサインを出した。
昨日注意された処が、上手く出来たらしい。これも又兵衛のおかげかと思って、僕も心の中で、にんまりと微笑んだ。
★
「又兵衛のおかげだよ。今日は特に注意される事も無くて、とってもいい感じに練習出来たよ」
又兵衛は後ろで手を組むと、うんうんと、頷きながら僕の言う事を聞いていた。
「良かったな、保孝、でもな、これは全部が全部、俺のせいじゃぁ無いんだ。お前が本当にその、楽器を上手に成りたいって思って居た事が大切な事なんだ」
僕はそれを見て、昨日の又兵衛との練習を思い出しながら楽器に息を吹き込んだ。
先生が「おや」と言う表情を作ると指揮棒を振りながら僕の方をちらっと見る。
そして、にんまりと笑い親指と人差し指で、わっかを作り、僕にOKのサインを出した。
昨日注意された処が、上手く出来たらしい。これも又兵衛のおかげかと思って、僕も心の中で、にんまりと微笑んだ。
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「又兵衛のおかげだよ。今日は特に注意される事も無くて、とってもいい感じに練習出来たよ」
又兵衛は後ろで手を組むと、うんうんと、頷きながら僕の言う事を聞いていた。
「良かったな、保孝、でもな、これは全部が全部、俺のせいじゃぁ無いんだ。お前が本当にその、楽器を上手に成りたいって思って居た事が大切な事なんだ」