遠目の子鬼
「うん、私は、見た目よりは性格かな。あんまりたくましすぎる人よりは、優しそうな人が好き」


なっちゃんが微笑みながら、皆に答えて居る。


「夏子なら、言いよって来る、男の子、多いんじゃない?可愛いし、成績も良いし。勿論性格もね」


なっちゃんは、彼女の言葉に、少し困った様な表情を浮かべる。


「ううん、そんな事無いわ。全然よ」


なっちゃんは自分の顔の前で、小さく手をひらひら振りながら一生懸命否定する。


「でも、密かに良いなぁって思ってる子、居るんでしょう?」


なっちゃんは相変わらず困った表情のままだ。


「やだぁ、そんな子、居ないわ」
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