遠目の子鬼
僕は、それがとっても羨ましくて彼に対して憧れみたいな感情を抱いた事も有った。


友達なのに、彼の事が、とても大人に見えた気がした。


今年は僕の番なのだが、僕はそれを思えば思うほど不安になって来る。


自分が目立つ事…学校生活でも、それ以外の場所でも僕はあまりそんな事を望んで居なかった様に思える…いや、思えるでは無い、事実だ。


僕の中学では「必ず部活に所属する」というのが暗黙の了解見たくなってて、どんな形にせよ、生徒は部活に所属して居る。


僕がブラスバンド部に所属して居るのは英二が入ろうと言ったからだ。


英二のお兄さんもブラスバンドでトランペットを担当して居た。


僕は幼馴染の英二の一声で、ブラスバンド部に入部した。


決して目立ちたいと思った訳では無い。出来れば、あまり目立たずに中学校三年間生活出来ればと思って居た。英二とは正反対だ。
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