遠目の子鬼
「ああ、変わったよ人間は。自慢じゃぁ無いが、俺達は自然の一部だ。そして昔は人間も自然の一部だった。だから俺達は何時でもお互いを確認する事が出来た。でも、何時からか、人間は自然の一部で有る事を止めちまったんだ。なんでも『科学』とか言う化け物で説明出来なきゃ、そこに存在しないって決めつける様になっちまったんだ。だから俺達の出番は無くなっちまったんだよ」
子鬼の話を聞きながら僕は子鬼が自分を責めて居る様に思えて心が痛んで表情を曇らせる。
「――おっと、ちょっときつい事、言っちまったかな。坊主にゃ関係無い事だ。今の人間が、こんなになっちまったのは坊主の責任じゃ無い、気にするな。今の大人…いや、今の大人のもう一つ大人辺りが原因だから、お前を責めるのは見当違いだ」
子鬼は僕の責任では無いと言って居るが、僕の心はちくちくと痛んだ。子鬼は僕を責めて居る。
子鬼の話を聞きながら僕は子鬼が自分を責めて居る様に思えて心が痛んで表情を曇らせる。
「――おっと、ちょっときつい事、言っちまったかな。坊主にゃ関係無い事だ。今の人間が、こんなになっちまったのは坊主の責任じゃ無い、気にするな。今の大人…いや、今の大人のもう一つ大人辺りが原因だから、お前を責めるのは見当違いだ」
子鬼は僕の責任では無いと言って居るが、僕の心はちくちくと痛んだ。子鬼は僕を責めて居る。