白黒先生-二重人格彼氏-

が…は、口移しぃっ!?

勢いよく後ろに後ずさる。

口の中には相変わらず、甘ぁいイチゴ味。

これ、先生が舐めてたやつ…ひ、ひぃっ!!


「か…からかうのはいい加減やめてくらさいっ!!」


あぁあたし、今絶対顔が真っ赤だろうな。

まるで季節を大きく間違えた紅葉。

…って、そんないいモンじゃないか。


「しゃーねーだろ、面白いんだから」


ケロリと答える先生に、殺意を覚えた。


「からかってたってコトは否定しないんですね…」


「ほんとアンタって飽きねぇわ」


ニヤリと笑いながら言う先生。


「………じゃあさようなら」


これ以上話してても、あたしがなんやかんや言われて終わり。

そう見きりをつけ、キビキビとした動作で応接室から出た。

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