白黒先生-二重人格彼氏-


「女の勘ってヤツかな! …ていうか、あの子超可愛かったじゃん! 当然オッケーするんでしょ??」


あたしの予想では、瑛は元気いっぱいの笑顔で『当たり前だろ』って言うと思ってた。


けど、違った。


瑛の表情はそんなに変わっていないのに、沈んでいったように見えた。


あ、あれ…?


「……断ったよ」


「へ…い、今、何と!?」


瑛は一瞬息を大きくつくと、あたしに向かって大きな声で言った。


「だーかーら、断ったっつってんだよ!」


断った??

あんなに可愛い子だったのに…。


てっきりOKしたんだと思ってた。


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