白黒先生-二重人格彼氏-

「もう…勝手にしろバーァカ」


「はいはい、照れちゃってー」


瑛は踵を返すと、ずんずんとどこかへ去って行った。


およよ…照れちゃって、かわいー!!


…てな感じで、(普段できない分)心の中で瑛をからかってみたり。



「沙耶…あんたも残酷なコトするわよねー」


あたしを見て、突然唯が言った。


あたしは何のことかサッパリ見当も付かず、首をかしげる。


「ま…そろそろ気づくと思うけどね…」


呆れたような唯の表情。


何なの!?

さっきから、あたしだけ話が読めてないよね…。


「じゃ、あたし…今日委員会だから先帰ってて」


「あー、うんっ」


まぁ、いっか。

唯ももうすぐ分かるだろうみたいなこと言ってたし。


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