白黒先生-二重人格彼氏-


一人にしないで…え。

あたしの心の叫びも無視かい。



「おい」



背後から不機嫌な声。


はぁ…嫌な方のカオになりましたか…。



「何でしょうか」


「瑛の奴…変だぞ」



先生はいかにも不審そうな顔で、瑛が去った方をぼーっと見つめている。



「分かってます! …ここ最近が特に…なんか、好きな子ができたみたいなんですけどね。あーぁ、あの瑛がねぇ…」



あたしも先生と同じように瑛が去った方向を見つめてみた。

同じことをしてみても、先生の考えてることは全く読めない。

ったく…変な人だよね。

心の中で思う。



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