白黒先生-二重人格彼氏-
◆THREE

異変




「あっつぅ~…」



まだ夏本番じゃないのに、朝から何なの、この暑さ。


目の前には小さな緑の葉っぱが重なり合っていて、その間から見える青空がすごく綺麗で。


…眩しいけど。


珍しく早起きしたから、公園のベンチにでも寝転がってみたら。


汗がジワジワ滲んできて、制服が体に貼りついてくる。



「うぁ…なんか飲もっ」



暑さに耐えきれず、冷たい飲み物を買おうと決意。

けれどベンチから1メートル離れると、そこは地獄。


日照りがすごい…影から出たくない。


我ながらすごいナマケモノ精神だなぁ…。


そんなくだらないことを考えていたとき。



「ひゃうっ!?」


頬に冷たい感触を感じて、飛び上がる。


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