白黒先生-二重人格彼氏-


「なっ…大和……」



瑛は動揺を隠しきれない様子で、口をパクパクさせている。



「ま…“お互いに”頑張りましょうね」


「あっ…オイッ」



先生はそう言うと、手を振りながら澄まして去って行った。


まったく…いつも急に来て急に去るよね。


変な人。




「おい、俺等もそろそろ行くぞ」


「う、うん…」



それにしても…瑛の好きな人って本当、誰なんだろう。


聞いても絶対言わなさそうだし、頑張って突きとめてやる…!


先生、も好きな人がいるって言ってたな…。


まぁ、あたしには関係のない話、か。


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