白黒先生-二重人格彼氏-


「ふーん…自分から近寄ってきたクセに? 寝込みでも襲おうとしたのか?」


「違いますよっ! 先生とは違いますから!」


「…言うようになったなお前も…そんな口利いていいのか? 俺を怒らせたら、今お前はこんな状態だぞ? 逆らえんのか?」


「……っ…」



どれだけ押してもびくともしない、肩。


低く甘く響く声。


全てが、先生は“男”なんだってことを実感させる。



くそ…この変態教師めっ…!!


必死に先生から離れようと、じたばたするあたし。



ドサッ…。


その時だった。


先生とあたししか居ないはずの部屋に、物音が響いた。



…誰か来た。


こんな状況、見られでもしたら…。



「さ…沙耶……っ?」


物音がした方向で、聞きなれた声がする。



「て…瑛………っ?」


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