白黒先生-二重人格彼氏-

「あの、髪のけててください」

「はい、これでいいですか?」

あたしが言うと先生は髪を耳にかけてほほ笑んだ。


先生の髪、キレイ。

サラサラしてて、なんだかいい香りがする気がする。

…こんなこと考えて、あたし…変態!?


少し苦笑いしながら、先生の耳にピアスを付けた。

ちょっとだけ緊張するなぁ。

さっきまであたしの指の中で光ってたピアスが、今は先生の耳で光っている。


似合うな、このピアス…。

あたしはほんの数秒の間、ピアスを見つめていた。

ピアスを付けた先生を見つめていた。

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