白黒先生-二重人格彼氏-
「そんな頻繁に隙見せてっと、何されても文句言えねーよ?」
自分の目を疑った。
目の前にいた先生が、さっきとは別人に見えたから。
「…ど、どういう意味です、か?」
「さぁ…な? 言った通りの意ー味」
まるで王子のような笑顔は何処へ。
全然違う、悪魔みたいな意地悪な笑顔。
全て見透かされているような気分になる。
ぐっ
制服のカッターシャツの襟元が、乱暴に掴まれる。
「は、離せぇーっ」
「だから、隙ありすぎっつってんだよ」
掴まれた手に力が入り、あたしは先生の方へ引き寄せられた。