白黒先生-二重人格彼氏-

あたしは息を荒げながら、先生に怒鳴りつける。

もう、理解不能。

キャパオーバー。


「何って、分かんだろ? キスだよ、キス」

知ってるはずなのに、知らない人がいるみたい。

「ん…えと…先生…なの?」


「あぁ、驚いただろ? 普段俺、猫かぶってるし? まぁ、ああいうキャラでいるほうが女にも先生方にもウケいいしな」


そう言って先生はクスリと笑った。

不敵に、不敵に。


「………っ…!?」

「あー、もしかして倉橋さん…あんたも俺に惚れちゃってた? ごめんねー俺あんなイイ奴じゃないんだわ」


もう、無理。

考えるより、口で話すより…。

体が動いてた。

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