白黒先生-二重人格彼氏-

パシッ

誰もいない廊下に、乾いた音が響き渡る。

あたしは、自分の手を見つめる。


先生にビンタを食らわせた、あたしの手を。


「きゃあぁ────っ!?」

あたしは思わず叫んでしまった。

今、あたし、何、した!?

やっちゃったの!?

バシッと…。


「ってェ……ったく、叫びたいのはコッチだよッ!!!」

目の前では先生がほっぺを抑えてあたしを睨んでいる。

少々、涙目??

そんな先生に、不覚にもドキッとしてしまった。

< 50 / 162 >

この作品をシェア

pagetop