白黒先生-二重人格彼氏-
パシッ
誰もいない廊下に、乾いた音が響き渡る。
あたしは、自分の手を見つめる。
先生にビンタを食らわせた、あたしの手を。
「きゃあぁ────っ!?」
あたしは思わず叫んでしまった。
今、あたし、何、した!?
やっちゃったの!?
バシッと…。
「ってェ……ったく、叫びたいのはコッチだよッ!!!」
目の前では先生がほっぺを抑えてあたしを睨んでいる。
少々、涙目??
そんな先生に、不覚にもドキッとしてしまった。