白黒先生-二重人格彼氏-

「もうアンタたち、ケンカばっかしないの」

「だって唯、瑛があんっまりにも子供だからー」

「はぃ!? 俺がなんだって!?」

あたしが皮肉っぽく言うと、瑛がわざと大きな声を出して言いかえしてきた。

「言ったとーりの意ー味!」

あたしはそう言いながら瑛の足をげしっと蹴り逃げ。

瑛は無言でズボンについた土をはらい、あたしを鋭い目つきで睨む。

「…お前なァ…」

「わーゴメンゴメン!」

この瑛は本気で怒ってる! 

それが分かっていながらもあたしは、遊び半分で逃げ回る。

後ろからは瑛が追いかけてくる。



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