白黒先生-二重人格彼氏-
変わり始めた日常
次の日の朝。
「おっはよー唯」
「あ、おはよ沙耶。昨日はゴメンね?」
いつもの待ち合わせ場所に、唯がケータイをいじりながら立っていた。
「へ? …あぁ、あー全然っ!」
少し動揺しそうになりながらも、明るく返した。
あたしも、唯のこと忘れてた…とは言いだせないからね。
「おう、おはよう沙耶」
「オハヨー瑛…ってか、なんで昨日助けてくれなかったのよ」
しばらく歩くと、前を眠そうに歩いていた瑛に気づいた。
あたしは昨日の薄情な瑛について文句を言う。
「助ける? …あぁ…? なんでだよ、大和と二人って気まずいのか?」
「気まずいっていうか…」
そっか、瑛は大和をチョーいい人だと思ってるから…。
「あー、やっぱいいです…」
「なんだよ、意味わかんね」