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「お疲れ様ー!!」
「これからメインイベントだねー」
「今年は誰が告白するのかな」
一般客が入れる時間が終わると同時に、クラスの催し物は終了する。
その後は文化祭での後夜祭とよばれるものが行われるので、皆校庭に集まったり、校舎内をふらついたりする。
それでも誰も帰らないのは、合同クラスの打ち上げがあるからだろう。
「…。」
屋上に行こう。
誰にも会いたくなければ、顔を合わせることも出来ない心情なので、おそらく誰も来ない屋上に行きたくなった。
夕日はもう沈みかけていて、それでも辺りを赤く照らす。
校庭には人が沢山集まって来ているのだろう、段々と騒がしくなって自分は一人なのだとその現実を突き付けられる。
騒がしいのは楽しいから。
静なのは寂しいから。
「…杏奈さん、どうしてるんだろう」
彼女は振られたらしい。
しかし、それを私は嬉しいとは思えなかった。
思えば醜いが、それと同時にとても可愛らしかっただろうにしかし、漠然とした疑問に覆われてしまった。
刻々と辺りに影が差し出す中でともった紅蓮の火。
その灯火の反対側はまだ僅かに明るいのに灯った火は視界にこびり付いて離れない。