血の果て



『ではまた来週の日曜にお会いしましょう』


普通なら、この嫌味の無い可愛らしさを持つ女子アナが、その日一日の疲れを癒し、明日への活力を与えてくれるのに。

が、今の俺にはそんなもの、意味が無い。

未来とか希望に重い蓋をされたように。
笑顔や笑い声も忘れたように。

目に写る画面を、無気力に見詰めていた。



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