血の果て



ぐつぐつと煮え出す鍋に、荒々しく麺を放り込む。


何で俺がこんな事しなきゃならないんだ。
あんな奴の為に。

歯痒さが増した。






「ほら、食えよ」


湯気立つ器をテーブルに置き、俺はどかり絨毯の上に座る。


「ありがとう…‥」


その言葉を無視し、一口目を味わった。



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