血の果て



    思案


考えようとしても。
何をどう考えたら。


俺はまた一人、取り残された部屋のど真ん中、絨毯に座り流れる画面をぼんやり見ていた。


コーヒーが冷えるのが早い。

カップから伝わるほろぬるい温度が、まるでリカの気持ちのようで。

口に広がる苦い後味に、頬の奥が〝シャンとしろ!″とばかりに引き締まる。



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