血の果て



リカへの連絡は取り合えず後に回し、老婆に菓子パンだけの簡単な朝食を与えると、俺は9時を待って電話を掛けた。



先ずは役所だ。



 ────だが。



今日が祭日なのを忘れていた。

受話器から聞こえる、『本日の営業は終了しました』のアナウンスに舌打ちしながら、電話を置いた。



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