血の果て



「名前も知らないチンピラだってよ。
お前の母チャンを孕ませた後、どっかにトンズラしたんだって」


やっぱり。

どうせなら冗談でも大臣か、どっかの社長なら良かったのに。


「最低だよな。
尻軽く寝て、孕んで産んで、おまけにその餓鬼置き去りにしてよ」


カッとなった時には、もう大きな体に飛び掛っていた。


誰の為にそうしたのか、なんの大義名分か。



< 156 / 316 >

この作品をシェア

pagetop