血の果て



こないだの御祝いの時だって、『目出度い事は大安吉日』って言って、俺達の訪問をその日迄待たせた、あの伯父が。

明日は友引だそ。


伊達に伯父の息子気取りを、23年間やって来たわけじゃ無い。


それにあの哀願した口調。


『ワシらも困り果ててる』


 ───確かそう言っていたし。


あの人の事なら何でも解る───つもりだが。




< 18 / 316 >

この作品をシェア

pagetop