血の果て



俺の母親?
他人のリカ?


ギリギリと歯が嫌な音をたてて軋む。

堪らずきつく閉じた瞼から、熱い物が込み上げて、肺が潰れそうに苦しかった。


「───もう…‥もう良いよ」

「…‥何が良いのよ」

「───出てけよ」

「!」

「リカの気持ちは───よく解った」

「ひど…‥」

「出てけッ!!!」


俺の涙が溢れる前に出て行ってくれ。
もっと醜い姿になる前に。



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