血の果て



吊革を何度か持ち替え、雑踏の中で必死に酸素を吸い、45分弱で会社に着く。


その間、何度かリカの事を思った。

出て行け、なんて言ってしまった自分を恨めしく思いながらも、今日の夜にはちゃんと戻って来て居ると、慰めて。

メールを打とおかと携帯を何度か開いたが、男の意地で止めた。



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