血の果て



「結婚式場に払う金だったんですよ…‥今週払う予定でした」

「ハァ~、そりゃ残念だ」


まったく人事な言い方が頭にきたのに、怒る気力も失せていた。


「恭一ッ!?」


その時、真っ青な顔でリカが飛込んできた。

ツカツカと俺の前に来ると、


   パシンッ!


見事な平手打ちが頬を打つ。



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