血の果て



  ピンポン…‥



それは、久しく聞かないインターフォンの音。

一瞬、何処で何が鳴ったのか理解出来ないくらいに。


「…‥はい」


かすれた声も、自分の物で無いようで。


『小笠原です…‥久美浜設計事務所でお世話になっていた…‥』


浮かぶその姿が、俺の右脳を働かせた。



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